元野球選手の申告漏れ (2)

前回の記事で2点と言いましたが、思いつくままにダラダラと・・・

納税者が審査請求をして、名古屋不服審判所の裁決をしたとありますので、当然に税務署の更正決定がなされた訳です。

争点は、はっきりしています。
家事費(家事関連費)です。
家事費(家事関連費)は必要経費に算入されない旨が明らかにされています(所得税法45条1項1号)。

しかしながら、次の費用は必要経費として認められます(所得税法施行令96条)。
 1 家事関連費の主たる部分がその所得を生ずべき業務の遂行上必要であり、かつ、その必要である部分を明らかに区分する事ができる場合には、その部分に限り必要経費に算入し、その部分が明らかに区分されない場合には、その家事関連費の全額を必要経費に算入しない。
 2 青色申告者については、上記1の他、家事関連費のうち、取引の記録等に基づいてその事業の遂行上直接必要であったことが明らかにされる部分の金額は必要経費に算入する。

この部分で、税務署と納税者の間で意見(考え)の相違があったわけです。
どのような対立があったのでしょうか?

(つづく)